尚輝がベッドに寝転び、大きく伸びをしている。それを横目に大きな窓に近付いていく。


窓を開けてベランダに出てみた。


「わっ!」



変な声が漏れてしまい、頬が染まるのを感じた。


ニヤニヤと悠木さんが私を見ていた。



「可愛い反応。」


「………悠木さんがいるとは思いませんでした。」


「俺の部屋とベランダは続いてる。まっ、反対側も同じ。」


「へぇ~、そうなんですね。」



悠木さんが腰掛けているウッドチェアーの隣に腰掛ける。


夏の陽射しが照りつける。



「暑っ!」


「ははっ、焼けちゃうよ?」


「ですね………。」



悠木さんに微笑めば、同じように悠木さんもクスリと笑った。


背後からの足音に尚輝が来たと分かった。悠木さんと目が合い、お互いに笑う。



「朱里。」


「ん?」


「勝手に行くな。」


「尚輝、寝転んでたから。」



私の隣に腰掛ける尚輝を見上げる。