儚いあなたと

「杉本先生に、何かご用ですか。」

看護師さんが冷たく私を睨みながら聞く。

「いや別に用はないですけど。」

少々ムッとしながら返す。

あっそ、というようにおばあちゃんの足に視線を戻した。

やっぱり感じ悪いなあ。

名札には「丸山」と書かれていた。