「こんにちは。木村さんのお孫さん。」

シュッとした輪郭にすらっと綺麗な鼻、少したれ気味な一重の上にはふわっとセットされた黒髪。

1週間前と同じ笑顔で先生は微笑んだ。

「す、杉本先生!こんにちは…!」

カウンターで受け付けをしていた私は、まさかここで先生に会うなんて思わなかったので
突然背後に現れた先生にプチパニックを起こし声が裏返った。

先生と会うのは2度目だ。

「お見舞いですか?」

「あ、そうです…。今から行こうかと…。」

「木村さん、喜びますね。僕も今から木村さんの病室に行くので一緒に行きましょう。」