シンも私のようにあの日は催眠術にでもかかっていたんだな?



そうとしか思えない。



これだけ沢山の人がいる世の中に同じ寂しさを抱えた私達がこの寒い北国で出会えたことは……



きっと定めのようなものだった。



私は運命なんて言葉信じないから、運命とは言わないよ。



私達はこういう定めの下に生まれてきたんだね。



そう思えば……



この世に生を受けた事だって、幸せな定めだって受け入れられる。



私達の可愛い息子はどんな定めを背負って生まれてきたんだろうね。



シン、見守ってよ。