「シン!!」



彰が私の後ろに視線を移すと、大きな声でそう叫んだ。



話し掛けた相手はさっきの男。



男はまだ同じ体制で空を見上げてる。



「こんな所に突っ立ってたら凍るよ」



彰お得意のスマイルで男の横に並んで立った。



男は彰に何の反応もせずに、少しの間沈黙が続く。



「凍りたくてよ」



空を見上げていた男が、空から隣に立っている彰へと視線を移し微笑みながらそう囁いた。