タバコをくわえながら、首が折れるんじゃないかってくらいに、ただじっと空を見つめてた。 私もつられて空を見上げるけど、こんな都会の真ん中じゃ星一つ見えやしない。 「ミナ、何やってんの?凍るよ」 私の唯一の友達の彰が私の後を追って走ってくる。 背が小っこくて、可愛らしい顔つきは男になんて見えないけど…… 心の中はその辺の男とは大違い。 なんせ、私の友達やってくれるくらいだから。 こんな私に懲りずに付き合ってくれるんだから。