箱庭の世界



今日もまた、仁は私を後ろから抱き締め私はジグソーパズルに興じる。

仁が帰ってくる土日は滅多に出掛けない。

私も仁も仕事は暫しお休みだ。

その代わり平日の仕事量が半端じゃない。

土日の分まで一気に終わらせてしまうので、寝る暇も食べる時間も無いくらいだ。

せっかくの休日なのだから仕事の話は一切無しと決めている。

コンコン ガチャ

「おはようございます。主」

「………チッ」

「おはよ、ショウ」

ショウが入ってきたことによって一気に機嫌が悪くなった仁。

早く出ていけオーラがぷんぷんしている。

「朝のホットミルクをお持ちしました」

「……ん。そこ置いといて」

「それから朝食ですが……」

「いらない」

「駄目です」

表情を微塵も変えることなく言い放ったショウ。

「今朝はフレンチトーストだと、先ほどつかさ様が仰っておられました」

「……うー」

つかさの料理は大好きだ。

世界一だと自信を持って言える。

でも、今日は食欲が……。

ああ、でもそんなこと言ったらつかさに怒られるし……。

悩みに悩みまくっている私に仁の助け舟が聞こえた。

「部屋に運んで」

仁は私が欲しいものとか求めているものとかを口に出す前に、いや欲しいと思う前から与えてくれる。

誰も考え付かないような先まで読みきって行動してくれるからこういうとき便利だ。