茜の肩を抱きなんとか車へ乗り込み茜の隣に座った司は




茜を抱き締めた




強く強く




「頑張ったな。格好よかった。」




どうしても伝えたかったこの言葉を茜に伝えると




茜は握りしめていた手を開いた




そこには今朝渡した司のシャツのボタンがあった




力なく微笑む茜を再び抱き締めながら




「頑張った。偉かった。立派だったよ。」




そう伝えると




茜の瞳から大粒の涙が流れた




幼い頃から1番言われたかった言葉




求めていた言葉を司が茜に贈った