「左手首に裂傷。血圧あがらず点滴が入りません。酸素投与中ですが酸素飽和度あがりません。」




「処置室に。急いで。挿管の用意と輸血用意して。血液型は？」




司は看護師に指示してストレッチャーを押し走り出した




処置室に入り看護師が輸血や血液検査、挿管の用意をして




司は裂傷を確認していると




女性の目が開いた




「気づきましたか？病院です。今から処置しますね。酸素が足りないようなのでこれから喉に管を入れますが麻酔しますか？」




女性は懸命に口を動かしている




司は口を覆っている酸素マスクをずらし




女性の口元に耳を寄せた




すると



今にも消えそうな声で彼女は





「、、、死なせて、、、お願い、、、死なせて、、、」と告げ大粒の涙を流し意識を失った