裸足のシンデレラ

拘束帯を外すと抵抗した痕が痛々しくついていた




病院に運ばれたときの手首の傷からも出血していた




「消毒しましょう。医療器具はありますか?」




「必要ないわ」




茜はそう言うと自由になった手で点滴を引き抜いた




「ちょっ!」




そして車イスから立ち上がろうとして少しよろめく




すかさず司が支えると




「気安くさわらないで。嘘つき。」




耳元でそう言って奥の扉を開けた