大きくて太くてごつごつとしたしわしわの手で、ぎこちなく茜の頭を撫でる父。



そのぬくもりに茜は顔をくしゃくしゃにして泣いた。




「大きくなったな」



ずっとずっと求めていたぬくもり・・・・ずっとずっと求めていた言葉・・・



そんなものを求める資格すらなかった自分に、この5年間後悔と申し訳ない気持ちを全力で仕事にあててきた。