その日からしばらく、茜は司に支えれながらぼーっと窓の外を見つめながら過ごした。


手の中には部屋の鍵が握られている。



茜は自分の部屋に入ると部屋の中からカギを閉めた。



あんなにも壊してしまいたかったカギを自分の手でかけた時、茜の手が震えていた。



でも初めて自分でカギをかけた時、父と母の気持ちがさらにわかったような気がした。