茜は背を向けたまま階段を上がる




その背中に




「それでもいいです。あくまで理事長の雇われの身で構いません。あなたのそばであなたの支えに、力になれるのなら。」




「、、、」




一瞬足が止まった茜がまた歩き出す




「離れている間、あなたが気になって、でもあなたに会えなくて、声も聞けなくて生きた心地がしませんでした。」





その言葉に茜は階段を上がるのをやめた




少し立ち止まってから





「だから離れたのに、、、どうしてまたここへ来ちゃったのよ、、、」




「え?」




茜は向きを変えて司を見た