「理事長が再雇用されました。専属の医師です。」




執事の言葉に茜は司を見ない




「頼んでないし、必要ない」




「理事長命令です。」




「、、、お帰りいただいて。」




茜は階段をのぼろうと背中を向けた




「諦めたんですか?」




司の言葉に茜の動きが止まる




「一緒に戦うって言ったこと、忘れたんですか?」




「、、、私はひとりでも充分戦えます。その自信があるから、人の力はかりません。」




「、、、辛くないのか?」




辛いに決まってる、、、そう言いそうになるのを我慢して




「他人は何を考えてるかわかりません。信じるよりも自分の努力が勝ることをあの頃はわからなかっただけです。忘れてください。」