青空の下で

コンコン



「お客さん来てるわよ」



「はい」



乱暴にノックされたドアを開け、私は玄関へと向かう。



学校に来ない私を心配して、さっちゃんでも来たのだろうか?と思いながら、玄関の扉を開けると、そこに立っていたのは春樹君だった。



「春樹君……どうしたの?」



一度春樹君には送ってもらったことがあったから、春樹君は私の家を知っている。



でも、こんな風に尋ねてくるなんて想像もしていなかった。



「紗枝ちゃん。久しぶり」



「うん。どうしたの?」



「話があるんだけど時間いい?」



コクリと頷いた私は外に出て、春樹君の横に並ぶ。



相変わらず、金色の髪が風にフワフワと靡いている。



「俺、やっぱり黙ってられなくて……」



「ん?」



「岬のこと」



「うん」



そうだと思った。



春樹君が私に用事があるとすれば岬君のこと。



「アイツ、紗枝ちゃんのこと今でも好きなんだ」



「私もずっと好きだよ」



「どうしてそれを岬に言わないんだよ?」



春樹君は少し怒った口調で、足を止める。