狼の演奏者



「そんなことは、分かっている。
 だから、こちらもこの世界を真似て
 学校なるものを作ったのではないか?

 そこには、あの娘のような才を持ったも      
 のが集まっている。

 そこで、力をつけてからだ。」

 「しかし......」

「話は終わりだ。
 ほら、丁度娘も帰ってきた。」

さっきから、祖母と話していた
男がこちらを振り返った。

......気づかれていたんだ。

「弥生、こっちへ来なさい。」

祖母は何かを決意したように、
私の目をまっすぐに見て言った。

「......はい。」

なんだかただならぬ雰囲気で、
普段は使わない敬語になる。

私は祖母の隣に座った。