弥生には、親がいた。
けど、流行り病で死んでしまった。

けど、それは三才の時だったから
弥生は両親の事を覚えていない。

だから、弥生は山の奥にある家で独り暮らしだった。

まだ、十歳の弥生は独りで生きていくには
幼すぎたが、
近くに住んでいる母方の祖母が世話をしてくれていた。