私は昨日、家に入ったあとにご飯をいただき、お風呂にも入らせてもらった。
久々に誰かの作った料理を食べた。美味しさと温もりが身体全体に広がっていくのがわかる。
それと同時に孤独であることの寂しさを改めて感じた。
「おいしい?」
春香の母親が私にそう聞く。
「はい。」
「そう、良かったー。」
母親は嬉しそうに顔を輝かせる。
「おかーさん、今日のご飯何?」
二階の部屋から春香がおりてきた。
「今日は鮭のムニエルー」
母親は、「ジャジャーン」と言いながらムニエルの乗った皿を出した。
私は春香と春香の母親の会話を眺めていた。