オレは本当にバカだよな。

威音を支えてきたのは、三笠さんと威音のイトコだ。

オレが一番支えるべき立場で、それができたはずなのに。

遅いかもしれないけど…いや、遅すぎるんだけど、これから先は威音を一番に大事にしたい。

泣かせないようにしたい。

付き合い初めの威音が、オレに向けてた顔が見たい。

そう、決意したオレに対する威音の態度は、拒絶だけだった。

話しもできず、聞いたこともないような冷たい声。

いつも笑顔を見せてくれてたのに、オレに向ける顔はずっと無表情のまま。

一年間オレがしてきたことが返ってきたんだ。

自分に余裕がないせいで、一番大事な威音をまるで見てなかった。

本当に最低だったオレ。

それでも。

オレは威音を諦められない。

もう一度…威音、オレに笑って。