風の便りから



2人に両サイドで心配されながら、靴に履き替え外に出ると蝉の鳴き声が家の中よりも一層うるさく耳に響く。



ボウルや道具に汗が付いてしまうと汚いから、付かないように体から少し離して持ったのは良いけどこの体勢は少し腕が攣りかけてプルプルと震えてしまう。



自分の非力さに落ち込みかけながらも、頭の片隅では筋トレをしようかといった思考が生まれている。




「こはるー!」



蝉の鳴き声に混じって自分を呼ぶ大きな声が聞こえる。

待ち合わせの時間にはまだ時間があるから聞き間違えだろうと思うが、目を凝らせば遠くに2人の子供に手を引かれる澄野くんの姿が見える。



私の両サイドにいる女の子組も男の子たちに向かって大きく手を振っている。


3人のこちらに近付いてくる姿を見て、何となく状況が掴めてくる。



恐らく女の子組が私を起こしに来て、男の子組は澄野くんを起こしに行ってたんじゃないだろうか。