風の便りから



しばらくジュースを飲みお菓子を食べ、子供達も落ち着いた頃だろう。



「じゃあ、せっかくの夏休みなんだから皆で外で遊んでおいでよ」



子供達にそう提案すると、待ってましたとばかりに子供達は勉強道具も散らかしたままで、勢い良く立ち上がりお店の出口へと走って行ってしまう。



「こら、みんな。澄野くんに言うことあるでしょ?」



そのまま出て行こうとする子供達を慌てて呼び止め、そう言葉をかければ『あっ』と思い出したように踵を返し店の中へ戻ってくる。




「「すみの先生!ありがとうございました!」」




いつもは3人ともありがとうございました!と軽く言って行くのに、今日は忘れてしまった申し訳なさを感じているのか、みんな丁寧に頭まで下げてお店を出て行く。




子供達のちょっとした成長を見れたことに感心しつつ、澄野くんへ視線をやると頰を指先でかきながら少し照れ臭そうな表情をしている。




「なに、澄野くんまさか照れてる…?」


「……俺だって、人並みの感情はあります」



澄野くんの新しい側面も見れて、今日は沢山の収穫があった日で嬉しい。



こんな風に島の人達の事を沢山知っていけたら嬉しい。