手を丁寧に石鹸で洗い布巾で手を拭いながら考えてみるも、思い当たる節がない。
「あら、小春ちゃん今帰って来たん?」
「あ、叔母ちゃん!…もー、居ないからびっくりしたよー」
後ろから声をかけられびっくりして振り向くと、叔母ちゃんがいつものように優しく微笑んで立って居た。
いきなり背後に立たれるといくら叔母ちゃんでもびっくりしてしまう。
「電話しよったんよ。…おかえり、そろそろ夕飯にしようか」
「うん、食べる。…そっか、電話してたんだ」
お茶碗やお皿を出して夕飯の支度を進める叔母ちゃんの補助に回り、テーブルには今日の夕飯や昨日の夕飯の残り物が並ぶ。
今日のメインのおかずはやっぱり肉じゃがで、自分の予想が当たってなんだか嬉しい。
