「れーいっ!」





背後からガバッと抱きつかれて体が前につんのめる。


うわわわわっ!


危ない!

転ぶところだった。


でも、この体温に少なからず安心感を覚える私はこいつのせいでおかしくなってしまったのかもしれない。





「ゆず!重い。どいて」



「えぇ~。澪の背中あったかいんだも~ん」



「今すぐどけ」



「……はい」





でも、中々素直になれないんだ。