「頑張って!私、応援してるからね!!」
嫌だ、そんなこと言いたくない

「ああ、行ってくる」
行かないで、私だけを見て!

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どうしてこんなことになったんだろう
そうだ、確かあの日…

「俺、好きな人ができた」

中島 聖也(ナカジマ セイヤ)
私の幼なじみで好きな人

とても近くて遠い存在、そんな感じかな?
“幼なじみ”っていう特権はあるけど
“恋愛”では遠くて嫌だった

どうして私を見てくれないの?
私を好きになってよ…

彼は私の気持ちを知らない
いや、言わないんだ
言ってしまったら、今の関係が崩れるかも
しれないから

「そうなんだ…」

「お前は、応援してくれるよな」

「もちろんだよッ!その、誰なの?」
言わないでよ

「あの、図書委員の優香ちゃん…」

「可愛いよね!お似合いだよ」
私とは大違い

「そ、そうか!?嬉しいな」
私じゃそんな顔出来ないよ…

「ご、ごめん!私今日帰るね!」

「お、おう大丈夫か?」

「大丈夫!優香ちゃんのところ行きなよ!」

そんなの言いたくないよ