【大好きな君】

放課後。
2人は部活の為あたし1人だった。
フラッとれいたのクラスを除いてみた。
本人が居た。

(今日もサボりか!ってか寝てるし)

教室にはれいたしか居なかった。
あたしは静かに入りれいたの前に座った。
れいたは気づかない。

(どんだけ爆睡してんのよ)

寝顔をパシャり。
シャッター音で起きた。

[えり⁉︎何でいんの?]
[2人部活で暇だったからフラッと来てみた]

静かになった教室。
気まずくなり席を立ち行こうとした時だった。
れいたに腕を掴まれた。
あたしは振り向けなかった。
れいたに背を向けたまま。

[あの日、確かに高山と会っててホテルまで行った。
けど、何もなかったんだ。高山に狭まれたけど振り切ったし]

あたしは耐えていた涙が出て来た。

[バカれいた!もー最低]
[わりぃ…]

れいたはあたしを強く抱き締めた。

[あたしもれいたに言わなきゃなの…]
[なんだ?]
[ごめん…。実はあの日ずっと尾行してたの]
[は?尾行?お前大胆じゃね?]
[したくてしたわけじゃないし。たまたま見かけただけだし]
[1人で尾行してたの?]
[えっと…]

あたしは返事に困った。

[隠し事なしだぞ!言えよ]
[1人で尾行してたのは本当。途中でバッタリ水谷君に会って。そっからずっと水谷君と…]
[俺が居るってのにお前は他の奴とデートかよ]
[ってかれいたに言われたくない。あっもーこんな時間!あたし帰るから]

あたしは風のように教室を出た。
れいたが追いかけて来た。

[おい!待てって。逃げんなよ]
[まみ達と帰るから時間ない]
[おいおい。俺仲間外れかよ]
[残念でしたー。れいたは裕太達と帰りなよ]
[仕方ねーな。今日だけだからな]

あたしは早々とまみ達のとこへ。

[お二人さん!]
[えり⁉︎帰ったんじゃないの?]
[1人で帰るなんて寂しいじゃん?だから待ってた]
[ってかえり何かあった?やけに元気じゃん]
[あっ分かるー?]
[もしかして高杉と話し合って解決したのね]
[えり良かったね。これで明日からいつも通りだね]

あたし達はカフェに寄り和気あいあいと楽しんだ。

【一方その頃】

れいた達は寄り道をしていくことに。

[お前山口とホテルとかすげ〜な]
[行きたくていったわけじゃねぇし]
[後ろにえりちゃん居たのに気づかないもんな]
[あいつも大胆だからな]
[でも仲直り出来て良かったわー。このまま戻らないかと思ったし]
[なわけねぇだろ]
[だよな]

れいた達は騒いでいた。

[そろそろ帰ろうか]
[そうだね。楽しかったねー]
[次はショッピングでもしようか]
[1日居られるもんね]
[ねぇ裕太からメール来て今近くに居るって!合流しよ]

あたし達はれいた達と合流した。

[えりちゃんケガ大丈夫?]
[大丈夫!]
[こいつのせいでえりちゃん巻き込まれたんだもんな]

れいたは裕太をど突いた。
あたしは笑ってしまった。

[裕太。あたし別に巻き込まれてないから]
[現にケガしてんじゃん]
[あたしが転んだのがいけなかったし]
[素直にこいつのせいにしときなって]
[裕太消えろ!]
[ひどくね?親友を…]
[誰が親友だって?]

(今日は何かしらあったけど今こーして大好きなれいたと居るから幸せ。それにあたしには大好きな皆が居る)

あたしは静かに皆の光景を見ていた。

お わ り