少年の鎖が未来を囲みだした。
「未来!」
慎が手を伸ばしたが届きそうにない。
そのまま未来が鎖に捕まりそうなとき、
「守りよ」
未来のまわりに透明な結界が現れ、鎖から未来を守っていた。
未来は短剣を振って鎖を切った。
慎たちは起こった出来事に頭がついていってないようだった。
未来は少年達から遠ざかり慎の側に近づいていった。
「何が起きたの?」
慎は驚いたように言った。
「いや、『何が起きたの?』じゃなくて未来があの結界を召喚したんでしょ?」
「私はなにもしてないよ。」
そう不思議そうに未来は言った。
「でも未来言ってたよ。『守りよ』って。」
「そんなこと言ってた?」
そう話しているとき、
「私たちのこと忘れないでよね!」
そう言って少女は斬撃を飛ばしてきた。
「斬っ!」
その少女の斬撃を舞は切った。
「こっちのことも忘れないでよね。」
「ごめんね。忘れてた。」
「じゃあ、覚えてもらおっかな!」
そう言って舞は斬撃を飛ばしたが、
「そろそろその攻撃、やめてもらおうか。」
少年はそう言って拳で斬撃を消滅させた。
「彩矢!」
「なに?」
「一度退くぞ!」
「どうして!?せっかく姫巫女様を見つけたのに!」
「だからだ。万全の状態でまたこればいい。」
「でも!」
「いいから退くぞ!」
そう言われて、彩矢と呼ばれた少女は歯を食いしばって少年と共に消えようとした。
少年は消える前に言った。
「また、お会いしましょう。姫巫女様。」
「私のこと?」
未来は首をかしげて聞いた。
少年は少し笑っていった。
「その通りですよ。最強と呼ばれた伝説の神子様。だからこそ、この星は生まれることができた。あなたの魔力と霊力の力がこの星を、この世界をー」
そこまで言うと少年たちは消えた。
慎は未来に近づいて聞いた。
「未来、大丈夫?」
未来は慎の方を向いていった。
「全然、もうげんか…い」
そう言うと未来は気を失った。