「何がくだらないの?」 誰? 声のした方を振り返る。 どこから沸いてきたのか、そこには淡い笑みをたたえた男子が立っていた。 迂闊だった。 こんな日に。 こんな場所に。 誰かがいるなんて、これっぽっちも思ってなかった。 だけど、私はばっちりと絡み合った視線を引き剥がして上空を見上げる。