今日、初恋はじめます。

次の休み時間。


「ねえ、俺、今日、うっかり宿題するの忘れててさ。数学のノート借りていい?」


本田君が気軽に私に話しかけてくる。


「うん、いいよ」


そう返してノートを差し出す。


「さんきゅー」


本田君は真剣に私のノートを写していく。


今、自分のノートを本田君が使ってるんだ。


それだけでも嬉しくなる。


こうやって本田君と接することができているだけでも、近くにいるだけでも、幸せだ。


どんなささいなことでも。