今日、初恋はじめます。

その日から、私は本田君の姿を追いかけるようになっていた。


でも、モテモテの本田君が私と頻繁に話しかけてくれるはずもない。


ただただ目で本田君を追いかけるだけだ。


私の性格じゃ彼に積極的に話しかけれるわけもない。


他の女の子たちは、本田君を囲んでキャッキャッしてる。


私も加わりたいな。


なんて思いながら、遠くから見つめるしかない。


休み時間になれば、私はたまにアヤカと話した。


「お熱みたいだね、本田君に」


「ちょっと、大きい声で言わないでよ」


「ごめんごめん。でも、ずっと本田君のほう見てるからさ」


「それは、その……」


そんなこと言われると、言葉につまってしまう。


「相手が本田君っていうのがね。超絶人気だし、簡単に仲良くなれる相手じゃないし、ライバルも多いし」


「どうしたらいいのかな…?」


アヤカはしばらく考えてから答えた。