私は中学生の頃から

家を逃げ出していた。

両親から逃げたくて

寮のある他県の中学を

受験した。

両親も

別に反対なんか

しなかった。

反対されないって

解っていた。

その後も

付属の高校、

大学と、ずっと

寮だったから…

両親とは、長い間 会

っていない。

私は あの夏

弟を殺した

…両親の大切な弟を。

だから私は

両親には、

愛されないし、

私が居る だけで

両親は、弟を思い

出して辛くなるみたい。

有森は、

ちょっとだけ

弟に似ているのだ。


弟は、私を頼りにしてい

た。可愛い 弟だった。

それなのに 私は

弟 だけ死なせてしまった
可哀相な弟…

一人でちゃんと

天国に行けたのだろうか