私が彩の心に初めて
近づいた夜だった・・・・


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 20歳の彩は

とある大学で講師をしている

8つ年上の智也と密かに付き

合っていた。

 智也とはお互いに

結婚を考えていて

(今の彩からは

想像付かないが・・・)

一途な女の子だったようだ。


二人は どこにでもいる

普通のカップルで 

ただ一緒にいるだけで

幸せで楽しくて

こんな関係は一生

壊れることがないと

さえ思っていた。

 そんなある日

智也の田舎の父が

脳梗塞で倒れ

しばらく田舎に帰る事になった。

帰ってからの

智也の態度がおかしくて

不安になった彩は

会おうとしない智也に

やっとの思いで会えたと

思ったら

いきなり

智也から別れを告げられる。