気が付くと

私はあのヒト

に呼びかけられていた。 
 
「急に倒れたから、驚

いたわよ。」

 「そうなんですか?

私・・・」

 「有森に送って

あげるように

言っといたから。」

 「え?なんで」

 「言わなくたって解っ

てるわよ。そのくらい

私だって。」

「ちょ、ちょっと待って

下さい。私自分で帰りま

すから…」

そう言って起き上がろう

としたらふらついた。

「ほら、無理しないで。

大丈夫よ、他の社員には

、何も言ってないし、

ちゃんと病院に連れてい

くように言ってあります

から。」

 あの人は、どうやら 有

森君と私が付き合ってる

とでも思い込んでいるようだ。

「課長、私は、有森君と

は、何も関係ないんです

。」

「解った、解ったから、

とにかく、今日は、病院

に行くのよ。」