翌日 私はまだ熱も

少しあったが出社した。

 有森は外回りなのだろう

姿が見えない。

・・・ほっとした。

 私は 昨日休んでしまって

溜まった雑用のような仕

事を片付けていた。

 
 昼過ぎにちょっと嫌な

呼び出し。

あの人に呼ばれたのだ。

 「来週から、三上さん

達の仕事を

手伝ってもらいたいの。」

 「え?」
 
 「よかったじゃない。

やっと仕事らしい

事が出来るんだから。」

 「・・・私、・・・」

 「お友達と一緒なら仕

事しやすいわよね?」

 「え?」
 
・・・カチンとくる。あ

の人は何で私を

こんなに嫌な気持ちにさ

せるのだろうか。

お友達って有森の事を皮

肉で言ってるのは

解ってる。お情けで仕事

回してもらってるって言

いたいんだわ。

 「・・・しません。課

長が私にはそのお仕事、

私にはまだ、無理だと

おっしゃるのなら。」

 私は熱のせいでおかし

くなったのかな。

勝手に口が動いてるみた

いだ。

 「え?」
 
 「課長は私には無理だ

と、おっしゃりたいので

すよね?

だったら、やめます。私

にはまだ、雑用ぐらいし

か…」

 「南野さん、

頑張ってもらわないと

こまるの。あの二人は

とても仕事熱心なの。

折角貴方をかってくれたの

だから・・・・」

 課長は急にそういって

 珍しく私に

笑ってくれた。なんなの?この女!!!

むかつきを押えて何か言おうとしたところで

私の記憶は途切れていた。