もう会う事もないかもしれない。
そう思ってはいたけど

案外、サラと再会するのは早かった。



ある日、学校の奴らと飲んでいたオレ。
いわゆる『合コン』だったんだけど。

オレは女を作る気はなかったし、何人かの女に
「二人でどっか行かない?」
とか言われても断り続けた。

行ったっていいんだけどさ…成り行きで身体の関係とか出来ると困るだろ?

万が一って事もある…なんて色々考えて

それでも二次会まで付き合い、一人でまっすぐ家に帰った。

マンションはセキュリティも万全だった。
知らない人が来たって…普通なら入れない。

その入り口付近に、人が座りこんでいた。

酔っ払いか何か?
この時間だし、そう思うのが普通だ。

仕方ねーな…
近くの交番に連れて行ってやるか。

そう思って、近寄って声をかけた。

「おい、大丈夫か?こんなトコで寝てたら危ないから」

「トーキ…?私…サラ…」

「サ…サラ?!」

この前会った時とは違って…服装もボロボロだった。
だからわかんなかったんだけど…

顔を上げたサラは



明らかに誰かに殴られたって顔していた。
誰かとケンカしたってよりは

数人にやられたみたいだった。