「キャー!!」

店の女のコの叫び声とガラスが割れる音で驚き、振り返った。

店内は騒然となった。


騒ぎの中心は…どうやら客の一人。
止めに入ったママとホステスの一人に、怒鳴りまくっていた。

「こっちは客だぞ!ちょっと胸もんだくらいでビンタしやがって!」

「『もんだだけ!?』服の中まで手を入れてきたくせに!!」

「お客さん、この店ではそういった行為はご遠慮願います!」

ママが表に立ち、女のコを守ろうとしていた。

でも現場はおさまるどころか…ますますヒートアップしていった。

そんな騒動を外から見ていたオレ。

どうするか…
とりあえずコイツを外へ連れ出すか?

って考えていたと同時に…隣にいたサラが騒ぎの中心へと歩いて行った。

「ちょっ…サラ!!」

そして、その客の前に仁王立ちになり大声で言った。

「お客さん!迷惑なの。出て行ってくれない!?」

「何だぁ?お前は…」

「ヤりたいんならそういった店に行きなさいよ!ここはお触り禁止なんですからね!」

「ふん…!何を偉そうに…本物の女ならそうも言えるだろうが…所詮作りモノだろ?!触ってもらえるだけでも有難いと思えや!!オカマのくせに!!」