キミの螺旋

親父…アンタが守りたかった家族ってコレなのか?

アンタは家族から逃げた。
だから母親は壊れた。

だけど…それを修復するのを放棄して
金だけ払い

オレの人生を買って
家族を取り戻した…

妻を他の男に任せて
アンタは満足?

そんな砂で作った城を見て満足?

すぐ壊れちゃうのに?

今…誰かがこの光景を見たら何て思う?

血の繋がりはないけど


戸籍上の親子のSEX

近親そーかんってヤツ


オレは何だっていいよ?
どうせ売られた人生だからさ

なんでもやるさ

そう自分に言い聞かせながら
オレは母親を抱いていた。


吐き気がするのもガマンした。

年上の女を抱いたからじゃない…

藤紀の母親だからだ



ホント─バカみてぇ

会った事もないのに
'藤紀'の亡霊にとりつかれてんのは
ホントはオレの方かもしんないよな…


頑張ったけど
さすがにイけなかった。
身体って正直だよな。

久しぶりに男を
受け入れた母親は…

どこか幸せそうだった。

そのまま
何にも知らないでいてくれよ?

ホントの息子が死んだなんて…気付かないでくれよ?

何故かオレは
母親がこれ以上壊れないようにと


祈った。