でもずっと好きならどうして想いを広瀬くんに伝えないんだろう。
二人の様子はさっき初めて見たけど広瀬くんと仲良さそうだったし…
「…どうして好きだって伝えないの?」
「……」
聞いた瞬間に亜沙美の表情が曇った。
何か聞いてはいけないことを聞いてしまったかもしれない。
でもすぐに亜沙美の表情はいつもの笑みへと変わった。
「…ま、思い伝えたら今のこういう関係を崩しちゃいそうでさ!
なんだか怖くてズルズルここまで来たって感じかな!
あ、七笑!乃々葉!買ってきたよ!」
「おぉ!待ってました!」
「ちょっと遅いんだけどー」
「ごめんごめん!」
亜沙美の返事に何かをごまかされた、隠されたと分かった。
でもタイミング悪く七笑たちのところに到着してしまった。
「……みーこ?アタシのソーダそんなに強く持ってたらぬるくなっちゃうよ!
……わっ!?吹き出てきたんだけど!?」
私の手からソーダを受け取ってフタを開けたら勢いよく吹き出して七笑の顔や手を濡らした。
そんな七笑を見て爆笑する亜沙美と乃々葉。
私はお腹を抱えて笑う亜沙美をじっと見つめた。


