サムライ君とメガネちゃん

放課後

私は正門前に急いだ

その横を、剣道の防具と竹刀袋を抱えたミ

ハルちゃんが疾風のように走り抜ける

「りおちゃん、いってくるわ!

健闘を祈る!」

「ミハルちゃんも、頑張ってねー」

…行ってしまった…

私は正門前の樹の横に隠れた

「さよならー」

「またねー」

「ああん、待ってよお!」

生徒達が次々と通り抜け、正門を出ていく

私はさりげない様子を装いながら、校舎の

方角をチラチラと視線を移す

…来た!彼だ!

ミョウホウジ君だ!

ん?何か、すごく急いでる様子

あっというまに、隠れている私の横を通り

過ぎた