サムライ君とメガネちゃん

「…ちょっと、こわああい感じのヒトやったね」

と私

「そうやな、しばき倒されるかと思った」

とミハルちゃん

あ…そう言えば

「ミハルちゃん、ミョウホウジ君は?」

「あっ、そや!」

私たちは彼の姿を探す

…しかし、彼の歩いていた方角に、彼の姿は

すでに…ない

私たちの「能面女性激突事件」の最中に

彼は姿を消してしまったらしい

「ああー、失敗したなあ

ミョウホウジ君の家、住所も何も知らんね

んな、アタシ」

ポリポリと頭をかくミハルちゃん

彼女は心底、申し訳ないと思っている様子

そして私に

「りおちゃん、ごめんな」

と謝る