サムライ君とメガネちゃん

手首に、私のあげた、ミサンガ…

一歩一歩、後ろに下がっていく

一歩一歩、私から遠ざかっていく

離れていく…

タイムホールは、もうすでに直径10メート

ル位まで大きくなっている

テツ君は、その真下で止まる

「姉者!頼む!」

「行くよ、テツ!」

レイコさんは、いつのまにか、小脇に機関

銃みたいなものを抱えている

その銃口から…緑色の稲妻みたいな光がほと

ばしり、テツ君に命中する

テツ君の体が、緑色に輝く

静かに、眼を閉じている

やがて…

緑色の、まばゆいばかりの光が一瞬、爆発

したように周囲を包み込み…私たちは目が眩

んだようになる

………