サムライ君とメガネちゃん

「りおか、りおか…」

「あと、1分!」

レイコさんが叫ぶ

私は手を緩め、彼を押し出す

「テツ君…もう、時間だよ?」

「りおか…ありがとう…

拙者、もし生まれ変わったら、この時代

に…」

「テツ君、私も好き!

あなたのことが…大好き…」

バシュッ!バシュッ!稲妻が響く

黒い渦…タイムホールが、不気味に回転して

いる

「テツ!準備はっ!」

「姉者…世話になった…」

テツ君はもう一度、私に向き合う

「りおか、さらばじゃ!」

「テツ君、テツ君!さよなら!

妙法寺鉄之進!歴史を、作れ!」

テツ君は最後に、左手を上げる