サムライ君とメガネちゃん

彼は未だに興奮冷めやらぬ様子で

「そもそも、剣の道とは…」

「礼に入って、礼に終わり…」

等々、講釈を続けている

私は難しいことがわからず、「うん、う

ん」と適当に相槌を打っていたが、そのう

ち彼は黙りこむ

あれ?「うんうん…」ばっかりいってたから

怒ったのかな?と思って、私は隣のテツ君

を見上げる

両目をつむっている。テツ君?

…寝ている

あら、興奮して疲れちゃったのかな?

そのうち…

私はちょっと違和感を感じる。頭が重い

彼は私にもたれ掛かっている

軽く寝息をかいている。熟睡している

頭がどんどん重くなる。首が回らない

「ちょ、ちょっと、テツ君?」

お、重い…