サムライ君とメガネちゃん

ミハルちゃんは…正座をして試合の順番を待

っている

私たちのことは、気づいていないようだ

かなり、精神統一している様子

…やがて順番が迫る。ミハルちゃんは自分の

前に置いていた手拭いを頭にキリリと巻

き、手際よく面を装着する

審判が告げる。「赤、……選手、白、井松選

手!」

試合会場に入り、相手の選手と向き合い、

一礼

相手の選手は、男性のようだ

3歩進んで、竹刀を合わせ、蹲踞(そんきょ)

お互い、立ち上がったところで試合が始ま



「キエエエエーーッ!」

「ウオオオオーーーッ!」

お互いが、威嚇の気合いをあげる

怪鳥の雄叫びのような「キエエエエーッ!」

はミハルちゃん、そして地鳴りのような

「ウオオオオーッ」は相手選手だ