今日は道場代表の内の一人として出場する

そうだ

アリーナに一歩入る

…物凄い、熱気だ

竹刀のぶつかり合う音、床板を踏みしめる

「ドン、ドン」という響き、そして剣士た

ちの、怪鳥のような気合いの声

見ているだけの私たちでさえ、気が引き締

まる思いがする

「りおかどの、井松どのは…?」

「ええと、2時から、第二会場だから…」

私はハンドバッグから小型の双眼鏡を取り

だし、近眼の眼鏡にあてる

アリーナの端に…道着を来たミハルちゃんを

発見

「あそこに、いるよ。行こう!」

テツ君の右手をつかみ、引っ張っていく

…あれ?私、ちょっと大胆?

ミハルちゃんが真下に見える位置まで移動

する