サムライ君とメガネちゃん

ちょっと、表情が落ち着いたみたい

よかった…

彼のかおを見ながら、私は思う

この人は…独りなんだ

いきなり時代を飛ばされて、私たちの時代

に来たから

寂しいだろうな

心細いだろうな

不安、だろうな

かわいそう…涙が私の頬をつたう

もし、私が彼と同じ立場だったら…

当然、パニックになって、泣き叫ぶにちが

いない

前の時代に、ご両親はいたのだろうか

友達は?

…恋人、いたのかな

もし、いるとしたら、どんな人だろう

テツくんが突然いなくなって、泣いている

のかも

勝手な想像をして、ちょっとジェラシーを

感じてしまう