サムライ君とメガネちゃん

その時…

ガタッ!という音がして…

開け放しの応接室の入口に人影が

「妙法寺君!」

「妙法寺君?」

「テツ!」

……ほとんど同時に叫ぶ私たち

「…待たれよ…」

青白いかおをして、荒い息をしている彼

立っているのが、やっとの彼

「テツ!プログラムの途中で!

外しちゃダメって、言ってるでしょ!」

プログラム?何のこと?

「あ、姉者…

その者らは、関係、ない…

放して、やって、くれ…」

私たちは慌て気味の女性と、今にも倒れそ

うな妙法寺君を交互に見比べる

「テツ!この子達は見ちゃったのよ

私たちの秘密を、知っちゃったの!

抹殺するしか、ないのよ!」