君にしかないもの


俺は電車で席を譲っていたこいつの顔が忘れられなかった。
初めてだったんだ。
あんなに自然に人に優しくして笑顔になっているところを見るのは。

「先輩、駅まで一緒に行きましょう。
家が近いとか大嘘つき。」

半ば無理やり傘に入れられ一緒に歩いている。
傘は俺が持つといった。
いれてくれてるのにこいつが濡れたら嫌だしな。

やっぱりこいつキレイだ。
近くで見るとそう思う。


それにしても、優しすぎるのはお前だ。
心の中でそういった。
でもすげー嬉しかったんだ。