君にしかないもの


先輩のそういうところを見れたのが私は嬉しかった。
本当の先輩はとても素敵な人だ。
今日こうやって自分が知れたことがとても嬉しい。


「……ありがとう。初めてだよ。俺自身を見てくれた人は…。」


先輩の切なそうな顔の中に、少し喜びが感じられた。


あっという間に駅に着いた。
もちろん約束しなくても帰りの電車も一緒になるわけだから、結局私が電車を降りるまで一緒にいた。


終始無言だったけど、それでも嫌な気がしなかった。むしろこのままでいたかった。