高校へ入ってから、陽斗はまたバスケ部、わたしは陽斗の勧めでそのマネージャー、朔斗は写真部へ入った。


「朔斗もバスケ部入ってほしかったな。写真ならいつでも撮れそうじゃん」


わたしは双子のプレイを見るのが好きだったから、最後まで朔斗にバスケ部を薦めたのに断られたため、ぐちぐち文句を言っていた。


「しつこい。高校入ってまで汗臭いことするつもり元々ねーから」


「それ、体育会系の部活にケンカ売ってるよね」

「いやいや、その代わりその汗をこうパシャっとな、いい写真撮れるようにするから」


入学祝いにカメラまで買ってもらったらしく、
確かに朔斗にしては趣味が続いてるなぁとは思う。


それだけ好きなら、しょうがないな、と一応勧誘は諦めた。

「雫がマネージャーってほうが心配だよな。陽斗、考え直した方がいいんじゃねーの?」


「大丈夫だよ。バスケやってたし、意外と気も効くよ?先輩たちも嬉しそうだった」


「……ちょっと2人とも、何の心配を。意外とって何よ陽斗」

横目で2人を一瞥しながら口を尖らす。


「あ、ごめんごめん、失言」

ははっと笑って陽斗はわたしの頭にポンポン、と触れた。

……なんかまた背伸びた??


思わぬ身長差を感じて目を丸くする。