「朔斗も読む?」
「いや、俺はいいよ。あいつだって、俺に読まれるなんて思ってないだろ。すっげーベタ甘なラブレターだったら見れたもんじゃねーし」
思い切り顔をしかめて拒否する朔斗にも
懐かしさを覚えた。
久しぶりだ、この感じ……
ずっと止まっていた時間がにわかに動き出したような気さえしてくる。
「そうだ、鍵なんだけど。
部屋に宝箱があるの?その鍵だって。
陽斗がいない時に見てって書いてあった」
「宝箱ぉ?」
まったく覚えがないのか、朔斗は天井を仰いで思案を始める。
わたしはその間に、緩衝材を開いて、中から鍵を取り出した。
「あ、それ見せて。
う〜ん? どっかで見たことあるような」
朔斗は鍵を手に取りじっと眺めながら思案を続ける。
「あ! そういえば。
雫、とにかく部屋に行くぞ」
何かを思い出したのか、わたしの手を引っ張り二階にある双子の部屋へ連れて行かれる。
